ホームページ制作に補助金が使えるかどうかを調べていると、「使える制度4選」といった記事がいくつも出てきます。ただ、そこに書かれている制度の多くが、今は条件が変わっているか、募集そのものが終わっています。
この記事は2026年8月時点の情報で書いています。結論から先にお伝えします。
ホームページ制作費に使える可能性がある制度は、実質的に小規模事業者持続化補助金だけです。 そして多くの方は、この補助金の対象になりません。
この補助金は従業員5人以下(商業・サービス業の場合)という条件があり、ホームページ制作だけでは申請できません。さらに、いま検討を始めても採択の発表は2027年3月頃です。
柏市にはホームページの作成・更新費用が対象になる市の制度もありますが、2026年度に創業される方に限られ、市の創業支援セミナーの修了が前提です。既存の事業者の方は対象外です。
がっかりさせるために書いているのではありません。使えるなら使うべき制度です。ただ、使えるかどうかと、いつ使えるのかを先に知っておかないと、待っているあいだに時間だけが過ぎます。使えない場合の進め方も、最後に書きます。
まず、自社が対象かどうかを確認してください
小規模事業者持続化補助金の「小規模事業者」には、はっきりした定義があります。従業員数で決まります。
| 業種 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| 宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
従業員のいない個人事業主の方も、この条件を満たすので対象になります。
この人数を超えていたら、この補助金は使えません
「従業員が10名の会社です」という時点で、商業・サービス業なら対象外です。
多くの補助金記事は、この条件を記事の後半に置きます。読み進めてから対象外だと分かるより、先にお伝えしたほうがいいと考えました。
対象外だった方は、この記事の最後(「補助金が使えない・待てない場合の進め方」)まで飛ばしていただいて構いません。補助金を使わずに進める場合の判断材料は、そこにまとめています。
対象に入っている方は、そのまま読み進めてください。次に確認すべきなのは金額ではなく、条件とスケジュールです。
【2026年度の最重要変更】ウェブサイト関連費の「1/4ルール」は撤廃されました
ここは制度が動いた部分なので、先に整理します。
以前は「補助申請額の4分の1まで」という上限がありました
小規模事業者持続化補助金でホームページ制作費を申請する場合、経費の区分は「ウェブサイト関連費」になります。
この区分には以前、補助申請額の4分の1までしか計上できないという上限がありました。補助金の上限が50万円なら、ウェブサイト関連費は12万5,000円まで、という計算です。
このルールは第20回で撤廃されています。
1/4ルールを現在の条件として説明している記事がまだ多く残っています。もし他の記事でその説明を読まれていたら、それは古い情報です。
現在は上限30万円(税込)。ただし単独申請は不可のまま
撤廃された代わりに、ウェブサイト関連費には上限30万円(税込)が設定されています。
そして重要なのは、単独申請が不可という条件は変わっていないことです。ウェブサイト関連費だけの事業計画は提出できません。この意味は後の章で詳しく書きます。
「広報費」が新設され、併用で最大60万円
第20回から広報費という区分が新設されました。上限30万円で、こちらも単独申請は不可です。
ネット広告やSNS運用代行の費用は、以前のウェブサイト関連費から広報費に移りました。ウェブサイト関連費と広報費を併用すれば、合計で最大60万円まで計上できます。
ただし併用する場合も、機械装置等費や展示会等出展費などを最低1つ組み合わせた事業計画が必要です。
小規模事業者持続化補助金 第20回の要件とスケジュール
現在募集中の第20回(一般型・通常枠)の条件です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公募要領 | 第8版が最新(公開 2026年5月27日) |
| 申請受付開始 | 2026年11月5日 |
| 様式4(事業支援計画書)発行の受付締切 | 2026年12月4日 |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日 17:00 |
| 見積書等の提出期限 | 2028年2月29日 |
| 採択結果の発表 | 2027年3月頃 |
| 補助上限 | 50万円(インボイス特例+50万円/賃上げ特例+150万円で最大250万円) |
| 補助率 | 2/3(賃上げ特例の赤字事業者のみ3/4) |
| ウェブサイト関連費 | 上限30万円(税込)・単独申請不可 |
| 広報費 | 上限30万円・単独申請不可 |
「上限30万円」は受け取れる額の上限です(制作費ではありません)
ここがいちばん誤解されやすいところです。
上限30万円は「受け取れる補助金の額」の上限で、制作費の上限ではありません。 補助率は3分の2なので、制作費に3分の2を掛けた金額が実際に受け取れる額になります。
| 制作費 | 受け取れる補助額 | 自己負担 |
|---|---|---|
| 20万円 | 約13万3,000円 | 約6万7,000円 |
| 30万円 | 20万円 | 10万円 |
| 45万円 | 30万円(上限に到達) | 15万円 |
つまり、上限30万円を満額受け取るには、45万円の経費が必要です。30万円のホームページを作った場合、戻ってくるのは20万円で、10万円は自己負担になります。
「補助金で30万円出る」と考えて予算を組むと、計算が合いません。
「単独申請不可」の意味——ホームページ制作だけの計画は出せません
ここがこの制度のいちばん重要な条件です。
ウェブサイト関連費だけの事業計画は、そもそも提出できません。 機械装置等費や展示会等出展費など、他の経費を最低1つ組み合わせる必要があります。
この制度の趣旨は「販路開拓の取り組み」への補助です。ホームページはその手段の一つという位置づけなので、「ホームページを作るために補助金を取る」という発想自体が、制度と噛み合っていません。
設備投資や展示会出展を含む計画があって、その一部としてホームページを作るなら制度に合います。逆に、ホームページだけが目的なら、この補助金は選択肢に入りません。
様式4は商工会議所が発行します。締切は12月4日、申請締切の11日前です
申請には事業支援計画書(様式4)が必要で、これは自分では作れません。商工会・商工会議所が発行します。
第20回の締切は次のとおりです。
- 申請受付開始:2026年11月5日
- 様式4の発行受付締切:2026年12月4日
- 申請受付締切:2026年12月15日 17:00
受付開始から様式4の締切まで、1ヶ月しかありません。 この1ヶ月で、窓口の予約、相談、要件の審査、事業計画書の作成をすべて終える必要があります。
そして商工会議所側の条件です。
- 事前予約のうえ相談が必要です(電話でのご相談になります)
- 補助対象者の要件を満たしていない場合は、発行されません
- 締切以降は、いかなる理由があっても発行されません
過去の回では、様式4の締切が申請締切より大幅に早く設定されたこともあります。次回以降に申請される場合は、必ず商工会議所の告知でその回の締切をご確認ください。
使うつもりなら、今すぐ相談してください。 1ヶ月で全部やるには、11月5日を待ってから動き始めると間に合わない可能性があります。
- 柏商工会議所 中小企業相談所 04-7162-3305
- 一般型事務局 03-6634-9307(9:00〜12:00・13:00〜17:00、土日祝・年末年始を除く)
ホームページ制作に使えない制度
「使える制度4選」のような記事で紹介されている制度の多くが、ホームページ制作には使えません。名前が変わっていたり、募集が終わっていたりするものもあります。
デジタル化・AI導入補助金(旧・IT導入補助金)
「IT導入補助金」という名称で紹介している記事は、制度名の時点で古い情報です。 現在は「デジタル化・AI導入補助金」に改称され、枠の区分も再編されています。以前紹介されていたA類型・B類型という区分は、現在ありません。
制度の内容は、通常枠が最大450万円、補助率は原則2分の1(要件次第で3分の2)、インボイス枠は小規模事業者で最大5分の4です。
ただし、ホームページ制作そのものを目的とした申請は対象外です。顧客向け画面のスクラッチ開発も対象外です。
該当する可能性があるのは、受発注や予約の機能を組み込んで業務プロセスを改善する形です。登録されたITツールを導入することが前提になります。販促用のサイトや採用ページの制作には使えません。
締切は次数ごとに設定されるので、公式サイトで最新のものをご確認ください。
事業再構築補助金は、2回の移行を経て名前が変わっています
事業再構築補助金は、第13回で新規公募を終了しています。
そのあとの流れです。
- 事業再構築補助金(新規公募終了)
- 中小企業新事業進出補助金(こちらもすでに新規受付終了)
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(現行。第1回公募要領は2026年6月29日公開)
つまり、事業再構築補助金を紹介している記事は、2世代前の制度名で案内していることになります。公式サイトを開くと受付終了の告知に当たります。
そして現行制度も含めて、いずれも新分野展開や事業転換のための設備投資を主眼とした制度です。ホームページ制作を目的とした申請には向きません。
ものづくり補助金
設備投資が主眼の制度です。ホームページ制作単体では対象になりません。
柏市でこれから創業する方には、市の制度があります
この章は、柏市でこれから創業される方に向けた内容です。すでに事業をされている方は対象外なので、次の章へお進みください。
柏市 創業支援に係る補助金(対象は2026年度の創業者)
柏市には創業者向けの補助金があり、補助対象経費の広報費に「事業周知用のホームページ作成・更新費用」が明記されています。ホームページ制作費が名指しで対象になっている、数少ない制度です。
- 補助率 2分の1・上限50万円
- 対象は創業日が2026年4月1日以降の創業予定者・創業者です。既存の事業者は対象外です
- 柏市の創業支援セミナーの受講・修了が申請の前提です。つまり「今すぐ使える」ではなく、「受講を経てから使える」制度です
- 補助対象経費総額の3分の1以上を広報費に充てる要件があります。ホームページ制作費のみで計画を組むと、この要件を満たせない可能性があります
- 市内に主たる事務所があること、市税の滞納がないこと
- 募集期間 2026年8月17日〜10月30日(予算上限に達した時点で、期間内でも終了します)
金額の目安は、広報費として計上でき補助率は2分の1、というところまでです。経費構成の要件があるため、実際の受給額は計画の組み方で変わります。
使えるかどうかを判断するために、まず行く先は2つです
制度を調べ続けるより、窓口に相談したほうが早い場合があります。柏市の事業者にとって、行き先は次の2つです。
- 柏商工会議所 中小企業相談所 04-7162-3305
- 柏市沼南商工会
この2つが、小規模事業者持続化補助金の様式4の発行と、柏市の創業支援補助金の事前相談の両方を担っています。
つまり、どちらの制度を検討する場合も、行き先は同じです。自社が対象なのか、どの経費が計上できるのか、いつまでに何を用意するのか——このあたりは制度の資料を読み込むより、窓口で聞いたほうが確実で早いことが多いです。
千葉県の制度は窓口で確認してください
千葉県のデジタル化支援窓口は「ちばデジタル支援ネットワーク」(事務局は千葉県産業振興センター)です。
県の中小企業向けの助成は、新商品・新技術の開発系が中心になっています。ホームページ制作費に単独で使える制度は、2026年8月時点では確認できていません。
ただし制度は年度ごとに変わります。「県の制度はない」と決めつけず、窓口で最新の状況をご確認ください。
東京都の制度を紹介している記事は、柏市の事業者には使えません
「ホームページ制作 補助金」で検索して出てくる自治体の制度は、その多くが東京都区部のものです。
中央区で30万円、港区で30万円、荒川区で20万円といった制度があり、自治体のホームページ制作補助は東京都区部が明らかに手厚いのが実情です。
柏市の事業者は、これらの制度の対象になりません。記事で紹介されていても、自社が使えるかどうかは別の話です。自治体の制度を調べるときは、まず対象地域を確認してください。
補助金を待つコストを計算してみてください

ここまでの条件を、時間の話に置き換えます。
いま検討を始めて、着手できるのはいつか
8月に「補助金を使ってホームページを作ろう」と考え始めた場合、申請受付が始まるまでに約3ヶ月、そこから採択の発表までさらに約4ヶ月かかります。
着手できるのは実質7〜8ヶ月後です。そして動けるのは、申請受付開始(11月5日)から様式4の締切(12月4日)までの1ヶ月だけ。その前後は待つ期間です。
待つ期間の前に、5つの関門があります
- スケジュール — 受付開始11月5日、締切12月15日、採択発表2027年3月頃。着手は実質7〜8ヶ月後
- 対象の定義が狭い — 商業・サービス業なら従業員5人以下
- 単独申請不可 — ホームページ制作だけの計画は出せない
- 外部窓口の予約待ち — 様式4は予約制。要件を満たさなければ発行されず、締切後は一切発行されない。受付開始から様式4の締切まで1ヶ月しかない
- 柏市の制度も前段に関門がある — 創業支援セミナーの受講・修了が申請の前提
さらに、見積書等の提出期限は2028年2月29日です。事業の実施期間そのものが長い制度だということも、頭に入れておいてください。
その7〜8ヶ月に何が起きているか
自社が待っているあいだ、検索して比較している見込み客は、その間も他社に問い合わせています。
「補助金が通ったら作る」と決めた時点で、判断そのものを来年3月まで先送りしたことになります。そして採択されなければ、その7〜8ヶ月は何も残りません(採択率は年度・枠によって変動します)。
それでも待つ価値がある場合
もちろん、待つべきケースもあります。
- 設備投資と合わせた大きな計画がある場合。 ホームページ単体では申請できないので、むしろこちらが本筋です
- 柏市でこれから創業される方で、創業支援セミナーの受講の見込みが立つ場合
この2つに当てはまるなら、補助金を前提に計画を組む価値があります。
数字で並べてみます
30万円のホームページを作った場合、受け取れる補助金は20万円です。補助率が3分の2なので、差額の10万円は自己負担になります。
つまり選択肢はこうなります。「10万円の自己負担で作るために7〜8ヶ月待つ」か、「今30万円で作って、7〜8ヶ月動かす」か。 差は20万円です。
しかもその20万円を受け取るには、ホームページ以外の設備投資も含む事業計画を書き、商工会議所に電話で予約して相談し、要件を満たしていると認められて様式4を発行してもらう必要があります。申請受付が始まってから様式4の締切までは1ヶ月しかなく、締切を過ぎるといかなる理由でも発行されません。
どちらが正しいかは、事業の状況によります。急ぐ理由がなければ、待つほうが合理的です。ただ、この7〜8ヶ月に問い合わせが1件でも入る見込みがあるなら、計算は変わります。
そして、補助金は採択されない場合もあります。そのときは、待った期間だけが残ります。
「今作る」と「補助金を待つ」、どちらが自社に合うか整理します
事業の状況をお聞きして、待つ価値があるかどうかを一緒に判断します。申請を目指す場合の進め方もお伝えできます。
弊社から売り込みを行うことは一切ありません。
[ 無料相談はこちら ]
補助金が使えない・待てない場合の進め方
対象外だった方、待つ理由がないと判断された方に向けて、現実的な選択肢を書きます。
20〜30万円で始めるという選択
補助金で戻ってくるのは、30万円の制作なら20万円です。差額の10万円は自己負担で、そのために7〜8ヶ月待つことになります。
一方、いま20〜30万円で作れば、その7〜8ヶ月をサイトが動いている状態で過ごせます。
当社のスタートプランは制作基本料金162,800円(税込)から、実際のご依頼は20〜30万円が中心です。5ページ、オリジナルデザイン、WordPressで自社更新、スマホ対応、内部SEOの基本設定、ブログ機能、アクセス解析の設定を含みます。
費用の内訳や、他社の料金体系との総額比較は別記事にまとめています。「初期費用が安いプラン」を検討されている場合は、こちらを先に読んでいただくほうがいいかもしれません。
小さく作って、大きく育てる
最初から全部作る必要はありません。まず必要なページで公開して、反応を見ながら足していく。この進め方なら、初期費用を抑えたうえで、サイトが自社の資産として積み上がります。
補助金が採択された時点で拡張する、という順序も選べます。「補助金を待ってから作る」ではなく「作ってから、補助金で広げる」という考え方です。
作り方そのものの選択肢(制作会社に頼む/自分で作る/自社で運用する)は、ホームページの作り方の記事にまとめています。
申請を検討される場合のご相談も承ります
補助金を使う方向で進めたい場合も、ご相談ください。当社は申請代行はしていませんが、どの経費が計上できそうか、スケジュールが間に合うか、商工会議所にどう相談すればいいかといった整理はお手伝いできます。
まとめ:金額ではなく「対象かどうか」と「いつ使えるか」で判断する
- ホームページ制作費に使える可能性がある制度は、実質的に小規模事業者持続化補助金だけ
- 対象は従業員5人以下(商業・サービス業の場合)。多くの方は対象外
- ウェブサイト関連費の1/4ルールは撤廃され、現在は上限30万円(税込)。ただし単独申請は不可
- 上限30万円は受け取れる額の上限。補助率3分の2なので、30万円の制作で戻るのは20万円
- いま検討を始めても、採択発表は2027年3月頃。着手は実質7〜8ヶ月後
- IT導入補助金(現・デジタル化・AI導入補助金)と事業再構築補助金系は、ホームページ制作には使えない
- 柏市の創業支援補助金はホームページ制作費が対象だが、2026年度の創業者限定+セミナー修了が前提
- 迷ったら、柏商工会議所 中小企業相談所(04-7162-3305)または柏市沼南商工会へ
補助金は、使えるなら使うべき制度です。ただ「使えるかどうか」と「いつ使えるのか」を先に確認しないと、待っている時間だけが過ぎていきます。
補助金の可否にかかわらず、まず相談だけでも
PLUS SPIRALは千葉県柏市で、中小企業・小規模事業者のホームページ制作とWeb活用支援をしています。補助金の申請を目指す場合も、使わずに進める場合も、まず予算と時期を一緒に整理させてください。
スタートプランは制作費162,800円(税込)から、実際のご依頼は20〜30万円が中心です。5ページのオリジナルデザイン・WordPressでの自社更新まで含みます。
弊社から売り込みを行うことは一切ありません。
[ 無料相談はこちら ] [ スタートプランの詳細を見る ]
※2026年8月時点の情報です。補助金・助成金の制度は年度ごとに変わり、公募要領も改訂されます。申請前に必ず公式の公募要領をご確認ください。










